歯列・咬合の診査について
正常な歯列・咬合の発育変化と正しい咬み合わせ
乳歯咬合
切端咬合で歯間空隙(発育空隙)が観察される
前歯部の萌出完了時
臼歯の咬合状態に注目
第二乳臼歯の歯冠幅径を考えれば犬歯の萌出余地は特に問題はない
第二乳臼歯の近心面をスライスして第一小臼歯の萌出を誘導している
永久歯咬合
歯列・咬合異常の判定基準
反対咬合
4前歯の被蓋状態で判断3歯以上の反対咬合
上顎前突
デンタルミラーの径で判断オーバージェット 8mm以上(通常使用するデンタルミラーの直径の1/2程度
開咬
デンタルミラーのホルダーで判断上下顎前歯切縁間に垂直的に6mm以上空隙のあるもの(通常使用するデンタルミラーのホルダーの太さ以上)、ただし萌出が歯冠長の1/3以下のものは除外
叢生
隣接歯が互いの歯冠幅径の1/4以上重なりあっているもの
正中離開
デンタルミラーのホルダーで判断上顎中切歯間に6mm以上空隙のあるもの(通常使用するデンタルミラーのホルダーの太さ以上)
過蓋咬合
上顎前歯で下顎前歯歯冠の大部分が覆われる
上記以外の不正咬合で特に注意すべき咬合(過蓋咬合、交叉咬合、鋏状咬合、1歯のみでも著しい異常等があれば記載)
習癖と歯列・咬合との関係
指しゃぶりによる開咬
頬づえによる下顎側方歯への傾斜
咬唇癖
舌癖
経過観察が望ましい歯列・咬合
前歯部が反対咬合であるが、永久歯の交換まで経過観察
下顎右側側切歯が舌側転移しているが経過観察
正中離開と側切歯の萌出余地不足が心配されるが経過観察
歯の萌出余地不足が心配されるが経過観察
特に注意を要する歯列・咬合
前歯部、臼歯部ともに反対咬合
上顎前歯部の突出が著しい
開咬
著しい叢生ならびに下顎中切歯の咬合性外傷
著しい正中離開
過蓋咬合
下顎前歯歯冠の大部分が覆われている